こんにちは。

今日は、最近お客さまからのニーズも高いinstagramやpinterestのような写真SNSを使ったプロモーションについて、調べてちょっと傾向がおもしろいなと思ったのでご紹介したいと思います。

はじめに

一応ですが、各サービスの紹介。

instagram

写真特化型のSNSサービスです。
さまざまなフィルタも搭載され気軽にきれいな写真を投稿できます。
非言語的な写真というコンテンツを通して気軽に友達や世界中の人と「フォロー」や「いいね!」をしあえるということもあって、現在では世界で3億人以上のユーザーが利用しています。

pinterest

インターネット上で見つけたお気に入りの写真や動画を「pin(ピン)」して、自分のボードに貼り付けていく、というサービスです。
他のユーザーがpinしているものやボードをみて、趣味のあう友達を見つけたり、フォローしあうことができる投稿ではなく「まとめ型」のSNSサービスです。

まず日本の事例を見てみる

サントリー 100人いれば、100のドロップ

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みなさんの楽しいdropライフを切り取った、写真&コメントを大募集!
dropの好きなところや楽しい使いかた、こんなdropあったらいいな、など、
コメントと写真をSNSアプリ「Instagram」へ投稿してください。
選考により選ばれた写真は、マイボトルドリンクdrop公式サイト『100人いれば、100のドロップ』ページ、
および公式フェイスブックに掲載されます。

デザインがきれいですし、著名人と一緒に並んだりできるので参加して掲載されることがうれしい、と思えるキャンペーンですね。

ロクシタン #loccitanetokyo

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Instagram(インスタグラム)に#loccitanetokyoというハッシュタグをつけて、あなたとロクシタン製品が一緒に写った写真を投稿して下さい。写真は、新しいお店の2階のサイネージで掲出されるほか、選ばれた100人の方には、オリジナルトートバッグをプレゼントします。

ややインセンティブフック感は否めないですがお店のサイネージに掲載されるという嬉しさや世界とつながれる、という機会としては楽しい体験だと思います。

shu uemura CELEBRITY CAT COMPETITION

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あなたの自慢のキャット メイクまたはネコの写真を
Instagramに投稿すると、クリスマスコレクション商品他、
豪華プレゼントが当たる。

こちらもインセンティブフックもありますが、一緒にコンテンツを作り上げる、コンテンツの一部になれる、というのは結果が残るのでうれしい体験になります。

海外事例

mazda The Long Drive Home

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インスタグラム状でグリッド表示にすると、それぞれの画像が1枚の大きな絵になります。
それぞれの画像の詳細でもギミックが施されていて、さまざまなコンテンツを楽しむことができます。

ハイネケン CRACK US OPEN

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そこにはUSオープンの観客席の写真“観客の中からこの人を探してください”という指示が出されます。
写真の中から指示された人物が載っている写真を見つけ出すと、そのコメント欄には、次の人を探すためのヒントが書かれています。
そうしてミッションを次々とクリアしていき、最終的に与えられたキーワードをコメント欄に投稿した人に、先着で全米オープン・男子決勝のペアチケットをプレゼントする、という企画です。

現在はミッションは見ることができませんが、コメントでミッションの痕跡を見るだけでも楽しいです。

ALDO

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道端にある看板の前で自分の足を撮影し靴のサイズと一緒にinstagramに投稿すると、その場で靴がプレゼントされるという企画です。

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instagramをまさにコミュニケーションの接点として直接利用した事例ですね。
instagramとは関係ないですが大きい箱がゴロゴロと走ってくる姿がシュールです(笑)

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アディダス

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写真にはタグがつけられていて、そのタグをクリックすると暗号が表示されます。4つの暗号を集め、それを正しい順番に並べ替えるとひとつの言葉になり、暗号が解読できるという企画です。

こちらもグリッド表示ができることを活かした見せ方によるキャンペーン。既に投稿されている写真に対してのユーザーの能動的な行動を促進しますね。

BMI

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ユーザーは、この54枚の写真の中から自身が気に入った番号付写真を最大6点までRepin(リピン)します。毎週末に1~54までの数値の中から当たり番号を1つ発表し、当たり番号をRepinしていたユーザーの中から抽選で1名に、行き先指定可能な往復ペア航空券をプレゼントするという企画です。

ロトくじという既存の企画とpinterestのダッシュボードの見え方をうまく融合した企画です。

違いについて

現状日本でのプロモーションの観点としては指定したものを投稿してもらった結果、何かが起こるという「既存のファンに投稿してもらい、その写真が拡散されることでお客さまを増やしたい」という拡散からの流入を目的としている(ように外部からも見える)施策が中心です。

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一方、海外の事例は「今タッチポイントにいる当事者」のユーザーに特別な体験をしてもらうことに主眼が置かれていて、
結果として、その体験をユーザー自らシェアしたいと思う、という能動的な行動を生んでいます。

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これにより変わってくるのは、投稿をするユーザーが特殊な体験によりファン化し自ら「アンバサダー」として発信をしてくれることです。
前回のブログの「Loyalty loop」に入った状態に近く、よりブランドに対しポジティブな投稿をしてくれる可能性が高くなります。
また、もう一つの違いとして、「写真を投稿する」というサービスそのものの中心の仕組みではなく、UIのようなより深い仕様を活かした企画に踏み込んでいるのが
「そうきたか」というオドロキがありおもしろいと感じました。

まとめ

日本でもようやくinstagramやpinterest、あとvineなどのSNSを利用したキャンペーンが増えてきました。
今後もユーザーの増加に伴い、効果的なキャンペーンのプラットフォームとして利用されていくと思います。
その中でより効果をあげたり、ファンを醸成する企画を考える際には、そのプラットフォームの特性をよく知り、
使いこなすことで新しいオドロキを生む、という視点も持っていくことが大切なのかもしれません。

[参考サイト]
月間ユーザー数3億人突破!Instagramを活用した、クリエイティブなプロモーション15選