神奈川県下トップクラスの理美容専門学校、横浜理容美容専門学校。(通称:ヨコリビ)
2019年よりWebサイトと入学案内パンフレットの制作を担当しています。
2020年も引き続きパンフレット制作のご依頼をいただき、プロジェクトスタートから約半年の期間を経て、
無事2022年度入学希望者の元へ渡りました。

もらって嬉しい入学案内を。

学校ガイダンスで各高校を訪問されている中で、問題視されていたのは、
「学生さんたちが興味を示すのは、あくまで話をしている内容であって、パンフレットに目を落としてじっくり読まれることがない。」ということでした。
ともすると、興味を一ミリも示さず家に持って帰って処分され、思い出すこともなく通り過ぎてしまう
いかに本自体に興味を示してもらえるか、そこがこの本の大きな課題でした。

生徒たちの思い出になるように。

もう一つ、目指したいことがありました。
それは「生徒たちで創り上げること」。
学校パンフをヨコリビの生徒さんと共に創りたい。ただ外部の制作者として携わるのでなく、
この本が彼らの思い出やスキルアップの一環になり、クリエイティブの欠片に触れて欲しい。
そう願っていました。

パンフの日を制定し、学校で創作に取り組む。

ヨコリビの生徒の顔が見える、努力が見える。そんな「想い」の詰まった本にすればきっと高校生にも響くはずだ。
そう考えた私たちは、ヨコリビの生徒参加型のプロジェクトとして始動。
学園祭の翌日を「パンフの日」と銘打ち、ヨコリビの一年生生徒のほとんどが参加するワークショップを実施しました。
そこでは、

  • テーマに沿ったグループワークでメイクアップの作品を制作し、撮影
  • 使い捨てカメラを生徒に持たせ、学生視点で学校の風景を撮影
  • 生徒同士で取材したインタビュー記事を作成

の3本立てで制作に取り組んでもらいました。

「パンフ」ではない。「本」である。

そうして集まった素材をもとにデザインに落とし込みました。
温もりのあるトーン&マナーを採用し、写真もシズル感のある「エモさ」を追求。
顔となる表紙には、イラストレーターのオマタアヤノさんを起用。
生徒の写真とタイトルという学校案内にありがちな構成を忌避しました。

みんなで作りたいという願いを、パンフという概念から飛び越えて一冊の「本」にして表現していきました。